vol.10
インディアンジュエリーと相性の良い革製品。とくに、使い込むほど、味わいがでてくるナチュラルなサドルレザ−がおすすめ。
当店では、この革製品を作る為の道具・材料も扱っており、お客様は、男性ばかりでなく、女性の方もたくさんいらっしゃいます。
作品の仕上がりは、人それぞれですが、みんな自分の作品にはとても愛着があり大切に使用しています。
細かなコツは自分で見つけてもらうとして、今回は、みなさんにもレザ−クラフトの楽しさを知ってもらうために、簡単な革製品の作り方を教えたいと思います。
はじめは道具も、針・糸・穴あけ等のほかは、身近なもので代用し、気楽な気分で、とにかく一個作品を作ってみてください。
きっと、お気に入りのものが手にいれられると思います。
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1.型紙作り
作ろうとする作品の形・大きさ・構造等を決め(この段階が一番難しい!)、設計図の様なものを作り、それにしたがって厚紙で各パ−ツの型紙をつくってみます。
左写真の様に型紙ができあがったたら、実際の形にくみたてて(のりで貼ったりするのではなく、重ねてみる程度)みましょう。
ここで、寸法等の不具合をみつけ、もし直したい箇所があったら型紙を修正し再度くみたて、納得いくまでこれを繰り返します。
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2.革の裁断
革は使用する部分にあわせ厚みを変えると、できあがった作品がより使いやすくなります。
それぞれの型紙を革の上に並べ、革が無駄なく使えるように、レイアウトを工夫します。
部品をとる場所が決まったら、型紙に沿ってラインを引き革を切り取ります。
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3.けがき
切り取った部品に、縫合用のラインを、革の端から3mmのところにひきます。
この時ラインは、ペンなどの色のつくものでなく、デバイダ−やコンパス等のラインのみ引けるものを使ってください。
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4.穴あけ
手縫い糸を通す為の穴あけです。この作業は、作品の見た目に影響してくるところですのできれいにまっすぐ穴をあけてください。
ヒシギリを使って一目一目穴をあける方法もありますが、写真の様な複数のヒシ目打ちが合わさったものを使うと真っ直ぐに等間隔で穴をあけることができます(下にはゴム板等をしいて、テ−ブルに穴があかないように)。
手縫いようの穴は、菱形をしていますので、間違っても普通のキリで穴をあけないように。
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5.縫合
いよいよ手縫いです。まず、縫合するラインの3倍強の糸を用意し、その糸の両端に針をつけます。
そして、最初の穴に糸を通し、長さを同じにします。続いて手前の穴に右からと左から各針を通します(穴の中で糸がこうさする)。後は、この動作を繰り返すだけです。
最後の穴に糸を通したら、更にもどって二目縫合しそれぞれの糸を切り取って、おわりです。糸を結ぶ必要はありません。
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6.仕上げ
型紙をつかって正確にパ−ツを切り取ったつもりでも縫合すると、コバはいがいに凸凹になっているものです。
ここで、作品の見栄えを良くするために、コバを平らにする作業をおこないます。
紙ヤスリ・ガラスの破片・かんな等をつかって、でっぱりを徐々にけずり平らに仕上げます。
次に、けばだちをなくすためふのり・CMC・トコノ−ル等をコバに塗り、その後みがきをかければ、ツルツルできれいなコバになります。
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7.完成
完成です。いままでの苦労が報われる瞬間です。はじめは、多少見栄えが悪くても自分で作った作品は、愛着がわくはずです。
後は、油を塗ったりしながら末永く使ってください。色が徐々に変化していき味わいが出てくるはずです。
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私事ですが、自分ではサイフ・小銭入れ・ベルト・携帯入れ等を作り使用しております。それぞれ、大きさやデザイン、使い勝手を自分好みに仕上げる事ができ、とれも愛着があり市販のモノは「もう、結構」状態です。革もいい感じの色合いになっており体の一部と化しています。ぜひ、皆さんもチャレンジしてみてください。
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